身近にいる「ずるい人」に振り回されていませんか?彼らは巧みな言葉や行動で周囲を自分に有利に動かそうとします。
本記事では、ずるい人の典型的な特徴や心理背景、見抜くポイントと対処法を解説します。
特徴を把握することで、ずるい人と上手に向き合えるようになり、もう怖がる必要はなくなります。
目次
ずるい人の特徴とは?
ずるい人とは自分の利益を何よりも優先し、他人の犠牲をいとわない人のことです。日常生活や職場など身近にいても、最初は気付きにくいものですが、その行動には共通する特徴があります。
ここでは、ずるい人に見られる代表的な特徴を詳しくご紹介します。
損得勘定で動く
ずるい人は常に、自分が得をするか損をするかを最優先します。
自分に不利益が生じる状況は極力避け、常に自分が有利になる選択肢を探し続けるのが特徴です。
たとえば、グループ作業では自分に都合の良い役割だけ引き受けたり、結果が悪ければ責任を取らずに逃げることがあります。
こうした損得を重視する態度は、周囲との信頼関係を損ねる原因にもなります。
他人を利用する
ずるい人は周囲の人を手段ととらえ、自分の目的のために利用しようとします。
たとえば、職場で後輩に自分の仕事を手伝わせておきながら、成果だけを自分のものにすることがあります。
また、恋愛や友情関係においても、相手の弱い立場や好意を利用して自分が得をしようとする傾向があります。
好意を示されると恩に着せるようになり、必要なくなれば関心を失ってしまうことも多いでしょう。
嘘をつき責任逃れをする
自分に不都合な出来事が起きたとき、ずるい人は素直に責任を認めません。
嘘をついて事実を隠したり、本来自分のミスのはずが発覚しそうになると他人のせいにするなど、責任逃れの手段は多岐にわたります。
会議や話し合いでミスが指摘されると、いったん否定して証拠を隠そうとすることもあります。
このように後始末の苦労を他人に押し付けることで、自分の評判を守ろうとするのがずるい人の典型的な行動です。
プライドが高い
ずるい人は非常にプライドが高く、自分を特別視する傾向があります。
自分より優れている人を素直に敬うのではなく、無意識に見下すことで自尊心を保とうとします。
そのため、優遇を当然の権利だと思い込んだり、失敗しても簡単に謝らないことがあります。
プライドの高さから、自分に利益があると判断した場面では強く意見を言う一方で、損になるとわかると態度をコロッと変えることもよくあります。
コミュニケーション能力が高い
ずるい人は自分の利益のために、人を操るコミュニケーションが得意です。
初対面でも相手の話をよく聞き、人物や状況を素早く見極めることができます。
上司や影響力のある人にはお世辞を並べ、部下や弱い立場には優しい言葉をかけるなど、相手によって態度を使い分けます。
本音を隠して良い人を演じることで信頼を得て、自分に有利な情報や協力を引き出してしまいます。
ずるい人と誠実な人の違い
以下の表は、ずるい人と一般的な誠実な人の行動原理や傾向を比較したものです。
| 基準 | ずるい人 | 誠実な人 |
|---|---|---|
| 行動原理 | 自分の利益優先 | 公平性や協調を重視 |
| 人間関係 | 他人を利用して目的達成 | 相互協力や信頼を大切にする |
| 責任感 | ミスを他人のせいにする | 自分のミスは素直に認める |
| コミュニケーション | 場面に応じて言動を使い分ける | 一貫して誠実な対応を心掛ける |
表を見ると、ずるい人は自分の利益を最優先に行動する点や、責任逃れをするところで、一般的な誠実な人との違いが明確です。
もちろん、人によって度合いは異なりますが、この比較表を参考にすることで、ずるい人の特徴がより具体的にイメージできるでしょう。
ずるい人の心理背景

これらの特徴の裏には、さまざまな心理的な動機が隠れています。ずるい人がなぜそのような行動を取るのか、主な心理背景を見てみましょう。
強い承認欲求を持つ
ずるい人は他人から注目されたり賞賛されたりすることを強く求めています。
他人より自分が優れていると認められたいあまり、表面的には協力的に振る舞っても、実際にはそれが自分の評判や評価を上げる手段になっていることがあります。
周囲からチヤホヤされたいという気持ちが強いため、一時的に愛想よく行動しても、評価が得られないと感じると態度が冷たくなることもあります。
劣等感からくる競争心
自分に自信がないずるい人は、劣等感を隠すために他人より優位に立とうとします。他人の成功や長所を見たときに強い嫉妬心や敵意を抱き、「自分もそれ以上の成果を出す」という競争心に変えてしまうのです。
たとえば、同僚が称賛されると、自分も高く評価してもらえるよう上司に取り入ったり、場合によっては仲間を貶める行動に出ることもあります。
自己愛性傾向がある
ずるい人は自分への愛着(自己愛)が強く、自己中心的な考え方をしがちです。他人の感情や立場を深く配慮することが少なく、「自分さえ良ければそれでいい」という姿勢が表れます。
自分は特別だと思い込みやすいため、周囲の意見に耳を貸さず、自分の欲求を最優先します。このような性格は、精神分析や心理学の領域で自己愛性パーソナリティの傾向とも関連付けられます。
他人への嫉妬や敵意
ずるい人は他人の成功を素直に喜べない場合があります。他人が得をしているのを見て「ずるい」「運が良かっただけ」と考え、自分より上手くいっている人を敵視する傾向があるのです。
これは他人への強い嫉妬心によるもので、他人に負けることへの恐れや悔しさが表れています。嫉妬心から相手の足を引っ張ろうとする行動は、人間関係の信頼を大きく損ないます。
ずるい人の見抜き方

ずるい人は表面上は優しそうに見えることもありますが、注意深く観察すれば特徴的な言動が見えてきます。次に、ずるい人を見抜くためのポイントを紹介します。
口癖や発言の特徴
ずるい人は口癖にも特徴があります。不満や不公平感を強調する発言が多く、常に自分が損をしたと感じさせる言い回しをします。
たとえば「どうせ運が良かっただけだよね」「なんで自分だけ頑張っているのに損するのか」といった言葉は、他人から同情や協力を引き出すための戦略かもしれません。
また、自分に都合の悪い質問には話題をそらすような答え方をしたり、都合のいい情報だけを口にする傾向があります。
態度や仕草から見るポイント
ずるい人は態度にも微妙なサインを出しています。他人といるときと一人のときで態度がまるで違う場合は要注意です。たとえば、目上の人の前ではおとなしく礼儀正しく振る舞い、裏では陰口を言うといった行動が見られることがあります。
また、自分に都合のいい機会が来たときだけ熱心になり、逆に失敗を責められると明らかに不機嫌になるなど、感情表現にギャップが生じやすいという特徴があります。
行動パターンをチェックする
ずるい人は行動パターンにも共通点があります。チームで仕事をする際には、目立つ成果や褒められそうな仕事を自分から引き受け、雑用や他人に嫌がられる仕事には消極的です。
また、会議で自分の発言が注目されるとアピールする一方で、批判的な意見が出るとすぐに防御的になります。
こうした行動の一貫性をチェックすることで、相手の真意やずるさが見えてくることがあります。
ずるい人との付き合い方・対処法
ずるい人とは完全に無関係でいられれば理想ですが、職場や家庭などで関わる機会があるかもしれません。
ここでは、ずるい人に対して知っておきたい付き合い方や対処法をご紹介します。
適切な距離を保つ
ずるい人と接するときは、必要以上に深入りしないことが重要です。個人的な情報や弱みを安易に話さず、自分の時間や労力を一方的に奪われないようにしましょう。
仕事の場では、担当範囲を明確にし、曖昧な依頼には注意深く対応します。
相手の要求が自分の負担を増やすものであると感じたら、事前に範囲や条件を確認しておくと安心です。
毅然と自己主張する
ずるい人から不公平な要求や指示を受けたら、勇気を持って断ることが大切です。
場の雰囲気に流されず、頼まれごとに対してはっきりと意思表示しましょう。
また、会話で自分が不利な状況に追い込まれそうになったときは、冷静に事実を確認し、必要ならその場で第三者の意見を仰ぐのも有効です。
言動を記録して証拠化
特に職場などでずるい人と関わる場合、やり取りを記録しておくことが有効です。
メールやチャットで指示や依頼を受けた内容は残し、口頭の約束でも可能ならメモを取っておきます。
会議の議事録に自分の意見や報告を書き込んでもらったり、後で確認できるようにしておくと安心です。
証拠があれば、ずるい人があとで責任逃れを図ろうとしても防げます。
相談できる相手を作る
ずるい人の問題を一人で抱え込むのは避けましょう。信頼できる同僚や友人、上司に状況を相談し、協力を仰ぐことも大事です。他者に相談することで視点が増え、相手のずるい行動を客観的に見てもらえます。
チームやグループでずるい人に対処する場合は、共通の問題意識を持って協力し合うことで、個人ひとりの負担を減らすことができます。
まとめ

ずるい人は自分の利益を最優先する行動原理に基づいて動くため、他人に対して冷淡であったり嘘をつくことを厭わない特徴があります。
しかし、こうした特徴を理解し、言動や行動パターンに注意して観察すれば、ずるい人を見抜くことができます。
適切な距離を保ち、勇気を持って自分の意見を主張しながら、可能な範囲で証拠を残すことで、ずるい人に振り回されずに関わることができます。
大切なのは自分を守りつつも、誠実な人間関係を築くことです。この記事が、ずるい人との関係に悩む方々の参考になれば幸いです。